レス イズ モア。
モダニズムの巨匠 ドイツ人建築家ミース・ファン・デル・ローエ (Mies van der Rohe) の言葉です。
不要なモノを徹底的に排除し、本質的な価値を評価してシンプルかつ真の豊かさを追求する哲学、といわれています。
資源もエネルギーも有限です。資源やエネルギーの消費を少なくすることは受ける恩恵が多いこと、と考えます。
「大きいことはいいことだ」から「小さいことはいいことだ」との価値観の転換に導く発想です。
モノがあふれる時代にあって、モノを極限まで少なくすると小さい空間であってもゆとりが生まれて生活が豊かになったと感じることができる。
それが "less is more" が説くところと言えます。
モア イズ モア。
多いことは豊かなこと、と訳すことができます。
ポストモダニズムの父と呼ばれたアメリカ人建築家チャールズ・ムーア (Charles Moore) の言葉です。
禁欲的な "less is more" の哲学に対して、複雑性、矛盾、歴史的引用、色彩、ユーモアを好む豊かなデザインを追求しました (google AIによる概要)。
日本の象徴的ポストモダニズム建築は、丹下健三の設計による東京都新庁舎 (1991年 東京都新宿区) でしょうか。 氏は移転前の旧庁舎(1957年 東京都千代田区)の設計も手掛けました。 旧庁舎は「世界の丹下」によるモダニズム建築でしたがポストモダニズムに急変貌したことに建築界は驚愕。バベルの塔ならぬ「バブルの塔」と揶揄されました。 その複雑な外観から新庁舎の維持管理費は相当な金額に上ります。持続可能な公共建築物と呼ぶよりも税金の無駄遣いといった負のイメージを感じます。
地球環境や省資源、節エネルギーを考えると「小さいことは、大きいことよりもいいことだ」。
不要なものを徹底的に排除してモノの本質的価値を評価して真の豊かさを追求すると、質素な暮らしこそ豊かな暮らしだと満足できる。
"simple life" と "minimal life" は持続可能な暮らしを送るための共通言語といえましょう。
2026年2月7日